2025年6月25日(水)看護師クイズ 解答

概要 急性心筋梗塞について,正しいのはどれか。
a . ショック状態を呈する場合は,冠動脈バイパス術を第一選択に考える。
b . 動脈硬化で血管が徐々に狭窄し最終的に閉塞して発症することが多い。
c . 急性冠症候群のうち心電図変化が改善したものを不安定狭心症という。
d . 発症 12 時間以内,もしくは胸痛が残存する場合に緊急 PCI(経皮的冠動脈インターベンション)が推奨される
回答

d . 発症 12 時間以内,もしくは胸痛が残存する場合に緊急 PCI(経皮的冠動脈インターベンショ

ン)が推奨される。

 

解説

a. × 心原性ショックを伴う患者において PCIは高いレベルで推奨されている。

特に 75歳未満の心原性ショックに対しての Primary PCI は,推奨クラスI,エビデンスレベル Aである。日本循環器学会 急性冠症候群ガイドライン(2018年改訂版)参考。

b. × 急性心筋梗塞発症の機序は近年 OCT の出現等でより詳細に分類可能になった。以前考えられていたように動脈硬化が進行して狭窄度が高度になって最終的に閉塞するのではなく,脂質に富んだプラークを覆った薄い被膜が破れて血栓が形成されることによって血管が閉塞する plaque ruptureが ACSの発症の原因であることがわかった。その他,内膜のびらん,石灰化結節などが関与していると考えられている。これら動脈硬化性の病変以外には,冠攣縮の関与や,さらに動脈硬化の軽度な 40~50 代女性では冠動脈の中膜が裂けて血流を阻害し心筋梗塞を発症する特発性冠動脈解離(SCAD)も念頭

に入れておく必要がある。

c. × 不安定狭心症は,急性冠症候群の中で冠動脈の血栓が完全閉塞にいたらないまでも血栓が大きくなったり溶けて小さくなったり不完全な閉塞状態である。

 

第8回INE試験問題を編集

概要 急性心筋梗塞について,正しいのはどれか。
a . ショック状態を呈する場合は,冠動脈バイパス術を第一選択に考える。
b . 動脈硬化で血管が徐々に狭窄し最終的に閉塞して発症することが多い。
c . 急性冠症候群のうち心電図変化が改善したものを不安定狭心症という。
d . 発症 12 時間以内,もしくは胸痛が残存する場合に緊急 PCI(経皮的冠動脈インターベンション)が推奨される
回答

d . 発症 12 時間以内,もしくは胸痛が残存する場合に緊急 PCI(経皮的冠動脈インターベンショ

ン)が推奨される。

 

解説

a. × 心原性ショックを伴う患者において PCIは高いレベルで推奨されている。

特に 75歳未満の心原性ショックに対しての Primary PCI は,推奨クラスI,エビデンスレベル Aである。日本循環器学会 急性冠症候群ガイドライン(2018年改訂版)参考。

b. × 急性心筋梗塞発症の機序は近年 OCT の出現等でより詳細に分類可能になった。以前考えられていたように動脈硬化が進行して狭窄度が高度になって最終的に閉塞するのではなく,脂質に富んだプラークを覆った薄い被膜が破れて血栓が形成されることによって血管が閉塞する plaque ruptureが ACSの発症の原因であることがわかった。その他,内膜のびらん,石灰化結節などが関与していると考えられている。これら動脈硬化性の病変以外には,冠攣縮の関与や,さらに動脈硬化の軽度な 40~50 代女性では冠動脈の中膜が裂けて血流を阻害し心筋梗塞を発症する特発性冠動脈解離(SCAD)も念頭

に入れておく必要がある。

c. × 不安定狭心症は,急性冠症候群の中で冠動脈の血栓が完全閉塞にいたらないまでも血栓が大きくなったり溶けて小さくなったり不完全な閉塞状態である。

 

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