令和4年(2022年)における不慮の事故による死亡のうち、65~84歳では溺死及び溺水が多く、85歳以上では転倒・転落・墜落が最も多かった。
高齢者で転倒を繰り返す人の原因には、内的要因(身体的要因)と外的要因(環境要因)があります。まずは、転倒の原因となる要因について解説します。
内的要因は、加齢による身体機能の変化や疾患による身体症状などに分けられます。
【加齢変化】
● 筋力の低下
● 姿勢の変化
● 運動速度の低下
● バランス感覚の低下
● 聴覚・視覚の低下
● 運動速度の低下
● 姿勢反射の低下
【身体症状】
● 認知症(注意力・認知力・判断力低下)
● パーキンソン病(手のふるえや筋肉のこわばり)
● 起立性低血圧(立ちくらみやめまい)
● 不整脈(めまいや意識障害)
● 変形性関節症(可動域・バランス感覚の低下)
ほかにも睡眠薬や抗不安薬などにより、ふらつきが発生して転倒する場合があります
外的要因は身体以外の転倒原因です。一例をあげると次の通りです。
● 足に合っていない履物
● 滑りやすい床や地面
● 足元が見づらい暗い場所
● 階段や段差
● 手すりの無い生活スペース
● 通路にある電気コードや車椅子など障害物
● 病院や施設など不慣れな生活環境
転倒の原因は高齢者それぞれに異なります。その人の特徴を捉えて転倒対策を実施していくことが重要です。
|