2026年10月15日(木)看護師クイズ 回答

概要 敗血症(Sepsis-3)の定義として最も適切なのはどれか?





A. 感染症に伴って発熱と頻脈が生じた状態
B. 感染に対する生体反応の調節異常により、生命を脅かす臓器障害が生じた状態
C. 血液培養で細菌が検出された状態
D. 感染症に伴い収縮期血圧が90mmHg未満となった状態





回答

B. 感染に対する生体反応の調節異常により、生命を脅かす臓器障害が生じた状態

解説

敗血症とは、感染に対する生体の反応が過剰あるいは不適切となり、その結果として生命を脅かす臓器障害を引き起こした状態をいいます。2016年に発表されたSepsis-3では、「感染に対する宿主反応の調節異常によって引き起こされる生命を脅かす臓器障害」と定義されています。

以前は、感染症に加えて発熱、頻脈、頻呼吸、白血球数の異常などの全身性炎症反応(SIRS)を認めることが敗血症の診断に用いられていました。しかし、これらの所見は感染症以外でも認められ、反対に重症の感染症であっても明らかな発熱や炎症反応を示さない患者がいることから、現在では臓器障害の有無が重視されています。

敗血症では、感染に対する免疫反応の異常によって炎症反応が全身に波及し、血管内皮障害や血管透過性の亢進、血管拡張、微小循環障害、凝固異常などが生じます。その結果、組織への酸素供給や酸素利用に障害が生じ、脳、腎臓、肺、肝臓、循環器など、さまざまな臓器の機能が低下する可能性があります。

臨床では、感染症が疑われる患者において、SOFAスコアがベースラインから2点以上上昇した場合、敗血症による臓器障害を示す指標として用いられます。ただし、SOFAスコアの算出を待ってから対応するのではなく、早期に異常を察知することが重要です。

看護師が特に注意すべき点は、敗血症が必ずしも高熱や著明な血圧低下を伴うわけではないということです。例えば、血圧が保たれていても、呼吸数の増加、意識状態の変化、尿量の減少、末梢冷感、毛細血管再充満時間の延長などが認められる場合には、臓器障害や組織低灌流が進行している可能性があります。また、高齢者や免疫機能が低下した患者では、発熱が目立たず、意識変化や活動性の低下が初期症状となることもあります。

そのため、敗血症の看護では、体温や血圧などの数値だけで判断するのではなく、普段の患者の状態と比較して「何が変化したのか」を捉えることが重要です。特に呼吸数、意識状態、尿量、末梢循環の変化は、早期発見につながる重要な観察項目です。

敗血症は、単に感染症が重症化した状態ではなく、感染に伴って生命を脅かす臓器障害が生じた状態であることを理解し、臓器障害の兆候を早期に発見して、迅速な報告と治療につなげることが看護師に求められます。

概要 敗血症(Sepsis-3)の定義として最も適切なのはどれか?





A. 感染症に伴って発熱と頻脈が生じた状態
B. 感染に対する生体反応の調節異常により、生命を脅かす臓器障害が生じた状態
C. 血液培養で細菌が検出された状態
D. 感染症に伴い収縮期血圧が90mmHg未満となった状態





回答

B. 感染に対する生体反応の調節異常により、生命を脅かす臓器障害が生じた状態

解説

敗血症とは、感染に対する生体の反応が過剰あるいは不適切となり、その結果として生命を脅かす臓器障害を引き起こした状態をいいます。2016年に発表されたSepsis-3では、「感染に対する宿主反応の調節異常によって引き起こされる生命を脅かす臓器障害」と定義されています。

以前は、感染症に加えて発熱、頻脈、頻呼吸、白血球数の異常などの全身性炎症反応(SIRS)を認めることが敗血症の診断に用いられていました。しかし、これらの所見は感染症以外でも認められ、反対に重症の感染症であっても明らかな発熱や炎症反応を示さない患者がいることから、現在では臓器障害の有無が重視されています。

敗血症では、感染に対する免疫反応の異常によって炎症反応が全身に波及し、血管内皮障害や血管透過性の亢進、血管拡張、微小循環障害、凝固異常などが生じます。その結果、組織への酸素供給や酸素利用に障害が生じ、脳、腎臓、肺、肝臓、循環器など、さまざまな臓器の機能が低下する可能性があります。

臨床では、感染症が疑われる患者において、SOFAスコアがベースラインから2点以上上昇した場合、敗血症による臓器障害を示す指標として用いられます。ただし、SOFAスコアの算出を待ってから対応するのではなく、早期に異常を察知することが重要です。

看護師が特に注意すべき点は、敗血症が必ずしも高熱や著明な血圧低下を伴うわけではないということです。例えば、血圧が保たれていても、呼吸数の増加、意識状態の変化、尿量の減少、末梢冷感、毛細血管再充満時間の延長などが認められる場合には、臓器障害や組織低灌流が進行している可能性があります。また、高齢者や免疫機能が低下した患者では、発熱が目立たず、意識変化や活動性の低下が初期症状となることもあります。

そのため、敗血症の看護では、体温や血圧などの数値だけで判断するのではなく、普段の患者の状態と比較して「何が変化したのか」を捉えることが重要です。特に呼吸数、意識状態、尿量、末梢循環の変化は、早期発見につながる重要な観察項目です。

敗血症は、単に感染症が重症化した状態ではなく、感染に伴って生命を脅かす臓器障害が生じた状態であることを理解し、臓器障害の兆候を早期に発見して、迅速な報告と治療につなげることが看護師に求められます。