2026年2月19日(木)看護師クイズ 回答

概要 敗血症性ショック患者。
ノルアドレナリン投与中。
MAP 65 mmHg前後で維持
SpO₂ 98%(FiO₂ 0.4)
乳酸 4.2 mmol/L
EtCO₂ 28 mmHg(徐々に低下)
最も考えられる病態はどれ?



A. 肺胞低換気
B. 心拍出量低下
C. 酸素投与不足
D. 鎮静過多



回答

B. 心拍出量低下

解説

本症例では、SpO₂は98%と保たれているにもかかわらず、EtCO₂が徐々に低下しています。この所見は「換気不全」ではなく「循環不全」を示唆します。

EtCO₂は単に換気状態を示す指標ではありません。
EtCO₂は「肺に運ばれてくるCO₂量」に依存します。

CO₂は末梢組織で産生され、静脈血に乗って肺へ運ばれ、呼気として排出されます。
つまり、

EtCO₂ = 組織での産生 × 心拍出量 × 肺胞換気

という関係になります。

今回の症例ではSpO₂が保たれているため肺胞換気は保たれていると考えられます。
したがって、EtCO₂低下の主因は「肺に運ばれる血流量の減少」、すなわち心拍出量低下です。

敗血症で起こる循環の変化

敗血症性ショックでは以下の病態が並行して進行します。

  • 末梢血管拡張

  • 相対的循環血液量不足

  • 微小循環障害

  • 敗血症性心筋抑制(Septic cardiomyopathy)

MAPが65 mmHgに保たれていても、それは昇圧剤による血管収縮で維持されている可能性があります。
血圧=循環が保たれている、とは限りません。

むしろ、乳酸4.2 mmol/Lという所見は、組織低灌流が持続しているサインです。

なぜSpO₂は正常なのか?

SpO₂は「動脈血の酸素飽和度」を示します。
つまり、

✔ 肺での酸素化は保たれている
✔ 酸素投与も適切

しかし問題は「酸素が末梢まで届いているか」です。

循環が低下すれば、

  • 酸素も届かない

  • CO₂も戻ってこない

その結果、EtCO₂は低下します。

 看護師の観察ポイント(臨床推論)

EtCO₂低下を見たら、以下を同時に評価します。

  • 尿量(0.5 mL/kg/hr未満か)

  • 四肢冷感

  • CRT延長

  • 乳酸上昇トレンド

  • 末梢SpO₂波形の減弱

  • 意識レベル変化

  • ScvO₂低下

特に重要なのは
「トレンド」評価です。

単発の値ではなく、
徐々に下がっていることが危険サインです。

看護師の初期行動

  1. バイタル再評価(再測定)

  2. 乳酸再検の検討

  3. 輸液反応性の評価(受動的下肢挙上など)

  4. 医師へ「循環不全疑い」と具体的に報告

報告例:

「EtCO₂が32→28に低下しています。SpO₂は保たれていますが、乳酸上昇もあり、循環低下を疑います。」

 エビデンスの背景

EtCO₂は心停止時に心拍出量の指標となることが知られています。
同様にショック状態でも、EtCO₂低下は低心拍出量を反映します。

特に敗血症では
「血圧だけでは循環評価は不十分」
とSurviving Sepsis Campaignでも強調されています。

引用セミナー:敗血症セミナー

概要 敗血症性ショック患者。
ノルアドレナリン投与中。
MAP 65 mmHg前後で維持
SpO₂ 98%(FiO₂ 0.4)
乳酸 4.2 mmol/L
EtCO₂ 28 mmHg(徐々に低下)
最も考えられる病態はどれ?



A. 肺胞低換気
B. 心拍出量低下
C. 酸素投与不足
D. 鎮静過多



回答

B. 心拍出量低下

解説

本症例では、SpO₂は98%と保たれているにもかかわらず、EtCO₂が徐々に低下しています。この所見は「換気不全」ではなく「循環不全」を示唆します。

EtCO₂は単に換気状態を示す指標ではありません。
EtCO₂は「肺に運ばれてくるCO₂量」に依存します。

CO₂は末梢組織で産生され、静脈血に乗って肺へ運ばれ、呼気として排出されます。
つまり、

EtCO₂ = 組織での産生 × 心拍出量 × 肺胞換気

という関係になります。

今回の症例ではSpO₂が保たれているため肺胞換気は保たれていると考えられます。
したがって、EtCO₂低下の主因は「肺に運ばれる血流量の減少」、すなわち心拍出量低下です。

敗血症で起こる循環の変化

敗血症性ショックでは以下の病態が並行して進行します。

  • 末梢血管拡張

  • 相対的循環血液量不足

  • 微小循環障害

  • 敗血症性心筋抑制(Septic cardiomyopathy)

MAPが65 mmHgに保たれていても、それは昇圧剤による血管収縮で維持されている可能性があります。
血圧=循環が保たれている、とは限りません。

むしろ、乳酸4.2 mmol/Lという所見は、組織低灌流が持続しているサインです。

なぜSpO₂は正常なのか?

SpO₂は「動脈血の酸素飽和度」を示します。
つまり、

✔ 肺での酸素化は保たれている
✔ 酸素投与も適切

しかし問題は「酸素が末梢まで届いているか」です。

循環が低下すれば、

  • 酸素も届かない

  • CO₂も戻ってこない

その結果、EtCO₂は低下します。

 看護師の観察ポイント(臨床推論)

EtCO₂低下を見たら、以下を同時に評価します。

  • 尿量(0.5 mL/kg/hr未満か)

  • 四肢冷感

  • CRT延長

  • 乳酸上昇トレンド

  • 末梢SpO₂波形の減弱

  • 意識レベル変化

  • ScvO₂低下

特に重要なのは
「トレンド」評価です。

単発の値ではなく、
徐々に下がっていることが危険サインです。

看護師の初期行動

  1. バイタル再評価(再測定)

  2. 乳酸再検の検討

  3. 輸液反応性の評価(受動的下肢挙上など)

  4. 医師へ「循環不全疑い」と具体的に報告

報告例:

「EtCO₂が32→28に低下しています。SpO₂は保たれていますが、乳酸上昇もあり、循環低下を疑います。」

 エビデンスの背景

EtCO₂は心停止時に心拍出量の指標となることが知られています。
同様にショック状態でも、EtCO₂低下は低心拍出量を反映します。

特に敗血症では
「血圧だけでは循環評価は不十分」
とSurviving Sepsis Campaignでも強調されています。

引用セミナー:敗血症セミナー