2026年2月4日(水)看護師クイズ 解答

概要 EtCO₂低下時、最初に行うべき看護師の行動として最も適切なのは?





A. 昇圧剤を投与する
B. 波形と回路を確認し循環評価を同時に行う
C. FiO₂を上げる
D. 鎮静を追加する





回答

B

 

解説

EtCO₂低下時の最初の行動が「波形・回路確認+循環評価(同時)」である理由

1) EtCO₂は“呼吸”だけじゃなく“循環”の早期警報

EtCO₂は「肺胞まで運ばれてきたCO₂」を吐き出した値なので、急低下は主に以下のどれかです。

  • 肺血流/心拍出量の急低下(PE、ショック、心停止前兆など)

  • 換気の急変(過換気、設定変更など)

  • 測定/回路トラブル(リーク、サンプリングライン詰まり等)

このうち一番危険なのが 肺血流/CO低下
SpO₂は酸素化指標なので、循環が落ちてもしばらく保たれることがあり、EtCO₂の急低下が先に出ることがあります。
→ だから**「回路の誤差を否定しつつ、循環破綻を最優先で拾う」**行動が最初の一手になります。

2) 最初の30秒でやること(“同時並行”が正解)

A. 波形を見る(数値だけ見ない)

  • 波形が“連続して”出ているのに低い
    → 回路は生きている可能性が高く、肺血流低下(PE/ショック)疑いが強くなる

  • 波形が途切れる/ノイズ/急に平坦
    サンプリングライン詰まり・外れ・リークなど測定系の可能性が上がる

ポイント:波形確認は「原因の大枠の分岐」。判断速度が上がります。

B. 回路・測定系を即チェック(10〜20秒で)

  • 回路外れ、接続不良

  • カフ圧低下(リーク)

  • サンプリングラインの折れ・水貯留・詰まり

  • HME(人工鼻)閉塞、分泌物増加

  • 気道内圧の急変(閉塞/リークのヒント)

C. 循環を同時に見る(ここが最重要)

  • MAP/血圧トレンド

  • 心拍数(頻脈・徐脈・致死性不整脈)

  • 末梢冷感、冷汗、皮膚色

  • 尿量(直近1–2時間でも参考)

  • 可能なら:CVP、IVC、心エコー所見(医師評価につなぐ)

EtCO₂低下+MAP低下(または脈が触れにくい)なら、機械トラブルより先に循環虚脱として扱う

3) なぜ他の選択肢(昇圧、FiO₂、鎮静追加)が「最初」ではないか

A. 昇圧剤投与を先にするのが危険な理由

原因がリークや測定トラブルなら不要。
原因がPEや緊張性気胸など原因治療が必要な場合、昇圧だけでは悪化することも。
→ まず「循環が本当に落ちているか」「回路が正しいか」を確認。

C. FiO₂を上げるだけでは本質が解決しない

EtCO₂低下の主因が循環なら、酸素を増やしてもCO₂が運べない問題は残る。
もちろんSpO₂低下やチアノーゼがあればFiO₂上げは同時にやるが、最初の行動の中心は循環評価と回路確認

D. 鎮静追加は最初にやると危険

過鎮静は循環抑制や換気パターン変化を招き、評価をさらに難しくする。
不穏が強い場合も、まず低下の原因を切り分けてから。

4) 看護師の“報告”はこうすると強い

S(状況)
「EtCO₂が 35→18mmHg に急低下。波形は(保たれている/途切れる)。」

B(背景)
「術後○日、長期臥床、PEリスク(あり/なし)。PEEP変更(あり/なし)、体位変換/吸引直後(あり/なし)。」

A(評価)
「MAP 70→50、HR 110、SpO₂ 96%。回路外れなし、サンプリングライン(詰まり/水貯留なし)。気道内圧(上昇/低下なし)。」

R(要請)
「肺血流低下/循環虚脱を疑います。至急ベッドサイド評価をお願いします(必要ならABG、心エコー、PE評価)。」

5) エビデンス・引用先(代表)

  • Weil MH, et al. End-tidal CO₂ and arterial CO₂ during CPR. New England Journal of Medicine. 1985.

  • Kodali BS. Capnography outside the operating rooms. Anesthesiology. 2013.

  • American Heart Association (AHA) Guidelines for CPR & ECC:EtCO₂は肺血流/心拍出量の指標として位置づけ。

  • 日本集中治療医学会:人工呼吸管理に関するガイドライン/解説(カプノグラフィ・換気評価の位置づけ)

概要 EtCO₂低下時、最初に行うべき看護師の行動として最も適切なのは?





A. 昇圧剤を投与する
B. 波形と回路を確認し循環評価を同時に行う
C. FiO₂を上げる
D. 鎮静を追加する





回答

B

 

解説

EtCO₂低下時の最初の行動が「波形・回路確認+循環評価(同時)」である理由

1) EtCO₂は“呼吸”だけじゃなく“循環”の早期警報

EtCO₂は「肺胞まで運ばれてきたCO₂」を吐き出した値なので、急低下は主に以下のどれかです。

  • 肺血流/心拍出量の急低下(PE、ショック、心停止前兆など)

  • 換気の急変(過換気、設定変更など)

  • 測定/回路トラブル(リーク、サンプリングライン詰まり等)

このうち一番危険なのが 肺血流/CO低下
SpO₂は酸素化指標なので、循環が落ちてもしばらく保たれることがあり、EtCO₂の急低下が先に出ることがあります。
→ だから**「回路の誤差を否定しつつ、循環破綻を最優先で拾う」**行動が最初の一手になります。

2) 最初の30秒でやること(“同時並行”が正解)

A. 波形を見る(数値だけ見ない)

  • 波形が“連続して”出ているのに低い
    → 回路は生きている可能性が高く、肺血流低下(PE/ショック)疑いが強くなる

  • 波形が途切れる/ノイズ/急に平坦
    サンプリングライン詰まり・外れ・リークなど測定系の可能性が上がる

ポイント:波形確認は「原因の大枠の分岐」。判断速度が上がります。

B. 回路・測定系を即チェック(10〜20秒で)

  • 回路外れ、接続不良

  • カフ圧低下(リーク)

  • サンプリングラインの折れ・水貯留・詰まり

  • HME(人工鼻)閉塞、分泌物増加

  • 気道内圧の急変(閉塞/リークのヒント)

C. 循環を同時に見る(ここが最重要)

  • MAP/血圧トレンド

  • 心拍数(頻脈・徐脈・致死性不整脈)

  • 末梢冷感、冷汗、皮膚色

  • 尿量(直近1–2時間でも参考)

  • 可能なら:CVP、IVC、心エコー所見(医師評価につなぐ)

EtCO₂低下+MAP低下(または脈が触れにくい)なら、機械トラブルより先に循環虚脱として扱う

3) なぜ他の選択肢(昇圧、FiO₂、鎮静追加)が「最初」ではないか

A. 昇圧剤投与を先にするのが危険な理由

原因がリークや測定トラブルなら不要。
原因がPEや緊張性気胸など原因治療が必要な場合、昇圧だけでは悪化することも。
→ まず「循環が本当に落ちているか」「回路が正しいか」を確認。

C. FiO₂を上げるだけでは本質が解決しない

EtCO₂低下の主因が循環なら、酸素を増やしてもCO₂が運べない問題は残る。
もちろんSpO₂低下やチアノーゼがあればFiO₂上げは同時にやるが、最初の行動の中心は循環評価と回路確認

D. 鎮静追加は最初にやると危険

過鎮静は循環抑制や換気パターン変化を招き、評価をさらに難しくする。
不穏が強い場合も、まず低下の原因を切り分けてから。

4) 看護師の“報告”はこうすると強い

S(状況)
「EtCO₂が 35→18mmHg に急低下。波形は(保たれている/途切れる)。」

B(背景)
「術後○日、長期臥床、PEリスク(あり/なし)。PEEP変更(あり/なし)、体位変換/吸引直後(あり/なし)。」

A(評価)
「MAP 70→50、HR 110、SpO₂ 96%。回路外れなし、サンプリングライン(詰まり/水貯留なし)。気道内圧(上昇/低下なし)。」

R(要請)
「肺血流低下/循環虚脱を疑います。至急ベッドサイド評価をお願いします(必要ならABG、心エコー、PE評価)。」

5) エビデンス・引用先(代表)

  • Weil MH, et al. End-tidal CO₂ and arterial CO₂ during CPR. New England Journal of Medicine. 1985.

  • Kodali BS. Capnography outside the operating rooms. Anesthesiology. 2013.

  • American Heart Association (AHA) Guidelines for CPR & ECC:EtCO₂は肺血流/心拍出量の指標として位置づけ。

  • 日本集中治療医学会:人工呼吸管理に関するガイドライン/解説(カプノグラフィ・換気評価の位置づけ)