2026年4月9日(木)看護師クイズ 回答

概要 急性心不全で“warm & wet”に分類される状態はどれか?




A. 低灌流+うっ血なし
B. 低灌流+うっ血あり
C. 良好灌流+うっ血あり
D. 良好灌流+うっ血なし

回答

C. 良好灌流+うっ血あり

解説

急性心不全では、患者さんの状態を
「末梢循環が保たれているか(warm / cold)」
「うっ血があるか(wet / dry)」
の2軸で考えると、病態が整理しやすくなります。

1. warmとは何か

warmは、末梢循環が比較的保たれている状態です。
手足が冷たくない、意識が保たれている、尿量がある、血圧がある程度保たれている、という所見から判断します。

つまり、心拍出量はある程度維持されており、全身への灌流は極端には落ちていない状態です。

2. wetとは何か

wetは、体液貯留やうっ血がある状態です。
代表的には以下です。

  • 呼吸困難
  • 起坐呼吸
  • 頸静脈怒張
  • 下腿浮腫
  • 肺うっ血
  • 湿性ラ音

つまり、心臓から血液を前に送り出しきれず、肺や全身静脈系に血液がうっ滞している状態です。


warm & wet の病態

warm & wet は、
「全身への血流はまだ保たれているが、うっ血が前面に出ている状態」
です。

急性心不全で最もよくみられるタイプの一つで、臨床では
血圧はそこまで低くないのに、呼吸が苦しい患者さん
として遭遇しやすいです。

例えば、

  • 血圧は保たれている
  • 手足は温かい
  • でもSpO₂が低い
  • 呼吸数が多い
  • 胸部X線で肺うっ血
  • 両肺に湿性ラ音

このような患者さんは、典型的な warm & wet を考えます。

なぜこの状態になるのか

左室機能が低下したり、急激に後負荷が上がったりすると、左室から十分に血液を送り出せなくなります。
すると左室拡張末期圧、左房圧、肺静脈圧が上昇し、肺うっ血が起こります。

この段階では、まだショックまでは至っておらず、末梢循環は保たれているため “warm” です。
しかし、肺には水がたまり、呼吸苦が目立つため “wet” になります。

身体所見の見方

warm & wet を見抜くには、灌流所見とうっ血所見を分けてみることが大切です。

灌流が保たれている所見(warm)

  • 四肢冷感がない
  • 意識障害が目立たない
  • 尿量が極端に減っていない
  • 血圧がある程度保たれている
  • 末梢チアノーゼが強くない

うっ血を示す所見(wet)

  • 呼吸困難
  • 起坐呼吸
  • 頸静脈怒張
  • 肺野の湿性ラ音
  • 下腿浮腫
  • 体重増加
  • 胸部X線で肺うっ血、胸水

治療の考え方

warm & wet の治療の中心は、
うっ血を取ることです。

主に行うのは以下です。

① 酸素投与・NPPV

肺うっ血で酸素化が悪くなっているため、まず呼吸を支えます。
NPPVは酸素化改善だけでなく、胸腔内圧を上げることで静脈還流を減らし、前負荷軽減にも役立ちます。

② 利尿薬

フロセミドなどで体液量を減らし、肺うっ血や全身うっ血を改善します。
特に体液貯留が明らかな症例では重要です。

③ 血管拡張薬

血圧が保たれていれば、ニトログリセリンなどで前負荷・後負荷を下げ、心臓の負担を軽くします。
高血圧を伴う急性心不全では特に有効です。

なぜ強心薬が第一選択ではないのか

warm & wet は、低灌流が主体ではないため、最初から強心薬が必要とは限りません。
むしろ問題は「拍出不足」よりも「うっ血」です。

そのため、まずは
呼吸管理+前負荷/後負荷軽減+除水
が優先されます。

強心薬は、coldになってきた場合や低灌流が前面に出た場合に検討されます。

引用セミナー:急性心不全セミナー

概要 急性心不全で“warm & wet”に分類される状態はどれか?




A. 低灌流+うっ血なし
B. 低灌流+うっ血あり
C. 良好灌流+うっ血あり
D. 良好灌流+うっ血なし

回答

C. 良好灌流+うっ血あり

解説

急性心不全では、患者さんの状態を
「末梢循環が保たれているか(warm / cold)」
「うっ血があるか(wet / dry)」
の2軸で考えると、病態が整理しやすくなります。

1. warmとは何か

warmは、末梢循環が比較的保たれている状態です。
手足が冷たくない、意識が保たれている、尿量がある、血圧がある程度保たれている、という所見から判断します。

つまり、心拍出量はある程度維持されており、全身への灌流は極端には落ちていない状態です。

2. wetとは何か

wetは、体液貯留やうっ血がある状態です。
代表的には以下です。

  • 呼吸困難
  • 起坐呼吸
  • 頸静脈怒張
  • 下腿浮腫
  • 肺うっ血
  • 湿性ラ音

つまり、心臓から血液を前に送り出しきれず、肺や全身静脈系に血液がうっ滞している状態です。


warm & wet の病態

warm & wet は、
「全身への血流はまだ保たれているが、うっ血が前面に出ている状態」
です。

急性心不全で最もよくみられるタイプの一つで、臨床では
血圧はそこまで低くないのに、呼吸が苦しい患者さん
として遭遇しやすいです。

例えば、

  • 血圧は保たれている
  • 手足は温かい
  • でもSpO₂が低い
  • 呼吸数が多い
  • 胸部X線で肺うっ血
  • 両肺に湿性ラ音

このような患者さんは、典型的な warm & wet を考えます。

なぜこの状態になるのか

左室機能が低下したり、急激に後負荷が上がったりすると、左室から十分に血液を送り出せなくなります。
すると左室拡張末期圧、左房圧、肺静脈圧が上昇し、肺うっ血が起こります。

この段階では、まだショックまでは至っておらず、末梢循環は保たれているため “warm” です。
しかし、肺には水がたまり、呼吸苦が目立つため “wet” になります。

身体所見の見方

warm & wet を見抜くには、灌流所見とうっ血所見を分けてみることが大切です。

灌流が保たれている所見(warm)

  • 四肢冷感がない
  • 意識障害が目立たない
  • 尿量が極端に減っていない
  • 血圧がある程度保たれている
  • 末梢チアノーゼが強くない

うっ血を示す所見(wet)

  • 呼吸困難
  • 起坐呼吸
  • 頸静脈怒張
  • 肺野の湿性ラ音
  • 下腿浮腫
  • 体重増加
  • 胸部X線で肺うっ血、胸水

治療の考え方

warm & wet の治療の中心は、
うっ血を取ることです。

主に行うのは以下です。

① 酸素投与・NPPV

肺うっ血で酸素化が悪くなっているため、まず呼吸を支えます。
NPPVは酸素化改善だけでなく、胸腔内圧を上げることで静脈還流を減らし、前負荷軽減にも役立ちます。

② 利尿薬

フロセミドなどで体液量を減らし、肺うっ血や全身うっ血を改善します。
特に体液貯留が明らかな症例では重要です。

③ 血管拡張薬

血圧が保たれていれば、ニトログリセリンなどで前負荷・後負荷を下げ、心臓の負担を軽くします。
高血圧を伴う急性心不全では特に有効です。

なぜ強心薬が第一選択ではないのか

warm & wet は、低灌流が主体ではないため、最初から強心薬が必要とは限りません。
むしろ問題は「拍出不足」よりも「うっ血」です。

そのため、まずは
呼吸管理+前負荷/後負荷軽減+除水
が優先されます。

強心薬は、coldになってきた場合や低灌流が前面に出た場合に検討されます。

引用セミナー:急性心不全セミナー