2026年5月13日(水)看護師クイズ 回答
| 概要 | Q1. ネーザルハイフローの主な効果として、最も適切なのはどれか。 A. 強い陽圧換気により換気量を完全に保証する B. 加温加湿した高流量ガスで酸素化を改善し、死腔洗い流しや呼吸仕事量の軽減が期待できる C. CO₂貯留患者では必ず第一選択となる D. FiO₂は一定にできないため、酸素投与量の管理には向かない |
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| 回答 |
B. 加温加湿した高流量ガスで酸素化を改善し、死腔洗い流しや呼吸仕事量の軽減が期待できる |
| 解説 | ネーザルハイフロー(High-flow nasal cannula:HFNC)は、加温・加湿された酸素/空気混合ガスを高流量で鼻カニュラから投与する酸素療法です。一般的にはFiO₂を0.21〜1.0程度で設定でき、流量も高く設定できるため、通常の鼻カニュラやマスク酸素よりも患者の吸気需要に近い酸素供給が可能です。 HFNCの重要な作用は、単に「酸素をたくさん入れる」だけではありません。高流量により上気道の解剖学的死腔を洗い流し、CO₂の再吸入を減らすこと、加温加湿により気道粘膜の乾燥を防ぎ、分泌物喀出を助けること、軽度のPEEP様効果により肺胞虚脱を抑えることなどが期待されます。 ただし、HFNCは人工呼吸器のように換気量を保証する治療ではありません。呼吸努力が強い、意識障害がある、循環不安定、酸素化が改善しない場合は、HFNCで粘りすぎず、NPPVや挿管管理への移行を検討する必要があります。 看護師が押さえるポイントHFNC装着中は、SpO₂だけでなく、呼吸数・努力呼吸・会話の可否・意識レベル・循環動態・FiO₂の必要量・ROX indexの推移を見ることが重要です。 ROX indexは、HFNC失敗リスクの評価に使われます。 ROX index = SpO₂/FiO₂ ÷ 呼吸数 12時間後のROX indexが4.88以上であればHFNC継続成功の可能性が高いと報告されていますが、単独で判断せず、呼吸仕事量や全身状態と合わせて評価します。 臨床での注意点HFNCは急性低酸素性呼吸不全や抜管後の呼吸補助で有用性が示されています。ACPガイドラインでは、急性呼吸不全の初期管理や抜管後管理において、従来酸素療法やNIVと比較したHFNCの使用が推奨・提案されています。 一方で、HFNCの最大の落とし穴は「挿管の遅れ」です。酸素化が一時的に保たれていても、呼吸数が多い、努力呼吸が強い、FiO₂が下げられない、ROX indexが低い・低下傾向である場合は、呼吸不全が進行している可能性があります。 まとめネーザルハイフローは、 看護師は、SpO₂だけを見て安心するのではなく、
引用文献
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| 概要 | Q1. ネーザルハイフローの主な効果として、最も適切なのはどれか。 A. 強い陽圧換気により換気量を完全に保証する B. 加温加湿した高流量ガスで酸素化を改善し、死腔洗い流しや呼吸仕事量の軽減が期待できる C. CO₂貯留患者では必ず第一選択となる D. FiO₂は一定にできないため、酸素投与量の管理には向かない |
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| 回答 |
B. 加温加湿した高流量ガスで酸素化を改善し、死腔洗い流しや呼吸仕事量の軽減が期待できる |
| 解説 | ネーザルハイフロー(High-flow nasal cannula:HFNC)は、加温・加湿された酸素/空気混合ガスを高流量で鼻カニュラから投与する酸素療法です。一般的にはFiO₂を0.21〜1.0程度で設定でき、流量も高く設定できるため、通常の鼻カニュラやマスク酸素よりも患者の吸気需要に近い酸素供給が可能です。 HFNCの重要な作用は、単に「酸素をたくさん入れる」だけではありません。高流量により上気道の解剖学的死腔を洗い流し、CO₂の再吸入を減らすこと、加温加湿により気道粘膜の乾燥を防ぎ、分泌物喀出を助けること、軽度のPEEP様効果により肺胞虚脱を抑えることなどが期待されます。 ただし、HFNCは人工呼吸器のように換気量を保証する治療ではありません。呼吸努力が強い、意識障害がある、循環不安定、酸素化が改善しない場合は、HFNCで粘りすぎず、NPPVや挿管管理への移行を検討する必要があります。 看護師が押さえるポイントHFNC装着中は、SpO₂だけでなく、呼吸数・努力呼吸・会話の可否・意識レベル・循環動態・FiO₂の必要量・ROX indexの推移を見ることが重要です。 ROX indexは、HFNC失敗リスクの評価に使われます。 ROX index = SpO₂/FiO₂ ÷ 呼吸数 12時間後のROX indexが4.88以上であればHFNC継続成功の可能性が高いと報告されていますが、単独で判断せず、呼吸仕事量や全身状態と合わせて評価します。 臨床での注意点HFNCは急性低酸素性呼吸不全や抜管後の呼吸補助で有用性が示されています。ACPガイドラインでは、急性呼吸不全の初期管理や抜管後管理において、従来酸素療法やNIVと比較したHFNCの使用が推奨・提案されています。 一方で、HFNCの最大の落とし穴は「挿管の遅れ」です。酸素化が一時的に保たれていても、呼吸数が多い、努力呼吸が強い、FiO₂が下げられない、ROX indexが低い・低下傾向である場合は、呼吸不全が進行している可能性があります。 まとめネーザルハイフローは、 看護師は、SpO₂だけを見て安心するのではなく、
引用文献
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