2026年6月16日(火)看護師クイズ 回答

概要 急性心不全患者で肺うっ血が進行している場合、最も早期に変化を捉えやすい所見はどれでしょうか。




A. 胸部レントゲンで蝶形陰影が出現する
B. 酸素化が低下しSpO₂が90%以下になる
C. 肺エコーでB-lineが増加する
D. ピンク色泡沫状痰が出現する


回答

C. 肺エコーでB-lineが増加する

解説

「SpO₂は正常だから大丈夫」と思っていませんか。

実は、心不全による肺うっ血は、SpO₂が低下するかなり前から始まっています。

左心不全になると、左心室に血液が溜まり、その影響で肺の血管にも圧力がかかります。すると、血管の中の水分が少しずつ肺へ染み出し始めます。

しかし、この段階では患者さんの酸素化は保たれていることが多く、胸部レントゲンにも異常が映らない場合があります。

そこで役立つのが肺エコーです。

肺の水分量が増え始めると、肺エコーではB-lineと呼ばれる白い縦線が増加します。このB-lineは、肺うっ血を早い段階で捉えられるサインとして注目されています。

例えば、患者さんから「昨日より少し息苦しいです」「夜中に息が苦しくて起きました」という訴えがあった場合、SpO₂だけを確認して安心してはいけません。

呼吸数は増えていないか、体重は増えていないか、下腿浮腫はないか、肺エコーでB-lineが増えていないかなど、多角的に評価することが重要です。

看護師が早期の変化に気付くことで、重症化する前に利尿薬調整や治療介入につなげることができます。

「酸素化が悪くなってから気付く」のではなく、「悪くなる前に気付く」ことが循環器看護の大切な視点です。

エビデンス・引用文献

  1. McDonagh TA, et al. 2021 ESC Guidelines for the diagnosis and treatment of acute and chronic heart failure. Eur Heart J. 2021;42(36):3599-3726.
  2. Al Deeb M, et al. Point-of-care ultrasonography for the diagnosis of acute cardiogenic pulmonary edema in patients presenting with acute dyspnea: A systematic review and meta-analysis. Acad Emerg Med. 2014;21(8):843-852.
  3. Mebazaa A, et al. Recommendations on pre-hospital and early hospital management of acute heart failure. Eur J Heart Fail. 2015;17(6):544-558.

概要 急性心不全患者で肺うっ血が進行している場合、最も早期に変化を捉えやすい所見はどれでしょうか。




A. 胸部レントゲンで蝶形陰影が出現する
B. 酸素化が低下しSpO₂が90%以下になる
C. 肺エコーでB-lineが増加する
D. ピンク色泡沫状痰が出現する


回答

C. 肺エコーでB-lineが増加する

解説

「SpO₂は正常だから大丈夫」と思っていませんか。

実は、心不全による肺うっ血は、SpO₂が低下するかなり前から始まっています。

左心不全になると、左心室に血液が溜まり、その影響で肺の血管にも圧力がかかります。すると、血管の中の水分が少しずつ肺へ染み出し始めます。

しかし、この段階では患者さんの酸素化は保たれていることが多く、胸部レントゲンにも異常が映らない場合があります。

そこで役立つのが肺エコーです。

肺の水分量が増え始めると、肺エコーではB-lineと呼ばれる白い縦線が増加します。このB-lineは、肺うっ血を早い段階で捉えられるサインとして注目されています。

例えば、患者さんから「昨日より少し息苦しいです」「夜中に息が苦しくて起きました」という訴えがあった場合、SpO₂だけを確認して安心してはいけません。

呼吸数は増えていないか、体重は増えていないか、下腿浮腫はないか、肺エコーでB-lineが増えていないかなど、多角的に評価することが重要です。

看護師が早期の変化に気付くことで、重症化する前に利尿薬調整や治療介入につなげることができます。

「酸素化が悪くなってから気付く」のではなく、「悪くなる前に気付く」ことが循環器看護の大切な視点です。

エビデンス・引用文献

  1. McDonagh TA, et al. 2021 ESC Guidelines for the diagnosis and treatment of acute and chronic heart failure. Eur Heart J. 2021;42(36):3599-3726.
  2. Al Deeb M, et al. Point-of-care ultrasonography for the diagnosis of acute cardiogenic pulmonary edema in patients presenting with acute dyspnea: A systematic review and meta-analysis. Acad Emerg Med. 2014;21(8):843-852.
  3. Mebazaa A, et al. Recommendations on pre-hospital and early hospital management of acute heart failure. Eur J Heart Fail. 2015;17(6):544-558.