2026年7月15日(水)看護師クイズ 回答
| 概要 | 心エコーレポートに「LVEF 35%」と記載されています。最も適切な解釈はどれでしょうか? A.左室収縮能は正常 B.左室収縮能が低下している C.右室収縮能が低下している D.重症の大動脈弁狭窄症である |
|---|---|
| 回答 | 正解:B.左室収縮能が低下している |
| 解説 | LVEF(左室駆出率)は、左室にたまった血液のうち、1回の収縮によって何%の血液を送り出したかを示す指標です。拡張末期の左室血液量から収縮末期に残った血液量を差し引き、拡張末期の血液量で割って算出します。 LVEF 35%とは、左室にたまった血液の約35%を1回の収縮で送り出していることを意味します。これは左室の収縮する力が低下している状態であり、一般的には中等度の左室収縮能低下と判断されます。心筋梗塞、拡張型心筋症、心筋炎、頻脈性不整脈、弁膜症などが背景にないかを確認する必要があります。 ただし、LVEFは「心臓が全身に送り出している血液量」そのものではありません。たとえば、左室内に100mLの血液があり、35mLを送り出した場合も、200mLの血液があり、70mLを送り出した場合もLVEFは35%です。そのため、同じLVEFでも、左室の大きさや1回拍出量、心拍数によって実際の心拍出量は異なります。 また、LVEFは血圧、循環血液量、心拍数、前負荷・後負荷などの影響を受けます。僧帽弁逆流がある場合には、左室から送り出された血液の一部が左房へ逆流するため、LVEFが保たれていても、全身へ送り出される有効な血液量が少ないことがあります。そのため、LVEFだけで心機能の良し悪しを判断することはできません。 心不全は、LVEFが低下している場合だけに起こるものではありません。LVEFが50%以上に保たれていても、左室が硬くなって十分に拡張できなければ、左室充満圧が上昇し、肺うっ血や呼吸困難を生じます。これがLVEFの保たれた心不全(HFpEF)です。 したがって、心エコーレポートを読む際は、LVEFだけではなく、左室の大きさ、壁運動、壁厚、左房容積、E/e′、弁膜症の有無、右室機能、下大静脈径なども合わせて確認します。さらに、呼吸困難、浮腫、体重増加、血圧、尿量、胸部X線、BNPなどの臨床所見と結びつけて評価することが重要です。 なお、LVEFは測定方法や画像の描出状態、検者によって多少の誤差が生じます。前回値と比較する際は、数%の変化だけで判断せず、測定方法や患者の状態も確認する必要があります。 |
| 概要 | 心エコーレポートに「LVEF 35%」と記載されています。最も適切な解釈はどれでしょうか? A.左室収縮能は正常 B.左室収縮能が低下している C.右室収縮能が低下している D.重症の大動脈弁狭窄症である |
|---|---|
| 回答 | 正解:B.左室収縮能が低下している |
| 解説 | LVEF(左室駆出率)は、左室にたまった血液のうち、1回の収縮によって何%の血液を送り出したかを示す指標です。拡張末期の左室血液量から収縮末期に残った血液量を差し引き、拡張末期の血液量で割って算出します。 LVEF 35%とは、左室にたまった血液の約35%を1回の収縮で送り出していることを意味します。これは左室の収縮する力が低下している状態であり、一般的には中等度の左室収縮能低下と判断されます。心筋梗塞、拡張型心筋症、心筋炎、頻脈性不整脈、弁膜症などが背景にないかを確認する必要があります。 ただし、LVEFは「心臓が全身に送り出している血液量」そのものではありません。たとえば、左室内に100mLの血液があり、35mLを送り出した場合も、200mLの血液があり、70mLを送り出した場合もLVEFは35%です。そのため、同じLVEFでも、左室の大きさや1回拍出量、心拍数によって実際の心拍出量は異なります。 また、LVEFは血圧、循環血液量、心拍数、前負荷・後負荷などの影響を受けます。僧帽弁逆流がある場合には、左室から送り出された血液の一部が左房へ逆流するため、LVEFが保たれていても、全身へ送り出される有効な血液量が少ないことがあります。そのため、LVEFだけで心機能の良し悪しを判断することはできません。 心不全は、LVEFが低下している場合だけに起こるものではありません。LVEFが50%以上に保たれていても、左室が硬くなって十分に拡張できなければ、左室充満圧が上昇し、肺うっ血や呼吸困難を生じます。これがLVEFの保たれた心不全(HFpEF)です。 したがって、心エコーレポートを読む際は、LVEFだけではなく、左室の大きさ、壁運動、壁厚、左房容積、E/e′、弁膜症の有無、右室機能、下大静脈径なども合わせて確認します。さらに、呼吸困難、浮腫、体重増加、血圧、尿量、胸部X線、BNPなどの臨床所見と結びつけて評価することが重要です。 なお、LVEFは測定方法や画像の描出状態、検者によって多少の誤差が生じます。前回値と比較する際は、数%の変化だけで判断せず、測定方法や患者の状態も確認する必要があります。 |