2025年11月27日（木）看護師クイズ　解答

C．利尿薬を増量しても浮腫が改善しない

【解説】

利尿薬抵抗性とは、適切な量の利尿薬を使用しても十分な利尿・うっ血改善が得られない状態のことです。
心不全の増悪や再入院につながる重要なサインです。

代表的な特徴は次の通りです：

• 利尿薬を増量しても体重が減らない

• 浮腫・呼吸苦（肺うっ血）が改善しない

• 尿量が十分に増えない

• 血清Na低下・腎機能悪化を伴うことがある

特に、「利尿薬を増やしても体重が落ちない」**ことが最大の警告サインです。

【利尿薬抵抗性が起こる理由】

• 進行した右心不全による腎還流不全

• 近位尿細管でのNa再吸収亢進

• ループ利尿薬の腸管吸収不良（浮腫による）

• NSAIDs使用（腎血流低下）

• RAAS活性化

• 過度のNa摂取

【対応方法のポイント】

• ループ利尿薬の分割投与・持続静注

• ループ＋サイアザイド系の併用（相乗効果）

• SGLT2阻害薬の追加

• 体重・尿量の評価を細かく行う

• NSAIDs（ロキソニンなど）の使用確認

• 塩分管理（6g未満）の再指導

【看護視点】

• “利尿が効かない”という訴えは増悪サイン

• 体重・尿量・浮腫・呼吸状態を毎日評価

• 薬剤変更後1〜2日で状態を再評価

• NSAIDs使用歴は必ず聴取する

• 「薬が効いているかは体重で一番分かります。1日1kg増えたら必ず教えてください。」との声かけが重要となります。

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