
2025年8月30日(土)看護師クイズ 解答
概要 | 急性心膜炎の心電図で典型的なのは? 1 aVRでのみST上昇 2 広範囲ST上昇+PR低下 3 深い陰性T波のみ 4 完全右脚ブロック |
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回答 | 2 広範囲ST上昇+PR低下 |
解説 | 心膜というのは心臓を包んで支持している膜のことです。この膜に炎症を生じた状態が心膜炎で、ほとんどは急性の経過をとります。 急性心膜炎(acute pericarditis)の原因のほとんどはウィルスによる感染ですが、細菌、結核の感染のこともあります。肺腫瘍の心膜転移や、膠原病によることもありますが、いずれにしても心膜が炎症を起こしているというのが本態です。 しばしば胸に痛みを感じますが,息を吸い込んだときにその痛みが強くなります。さらに、前屈で軽快する体位依存性の性質も持っています。 特発性やウイルス性の急性心膜炎は通常1週間~1カ月程度で自然に治りますが,再発を繰り返すものや,心膜が線維やカルシウムだらけになって硬くなり,心臓が血液を吸い込みにくくなって,ポンプ機能がうまくいかなくなるタイプもあります(収縮性心膜炎)。 症状としては、炎症ですから発熱や炎症反応の上昇があり、何より胸痛を主に胸部症状を伴うことがほとんどです。心電図上ST上昇を認めるので急性心筋梗塞との鑑別が重要です。 心電図変化は炎症の状態(たいていは改善)とともに変わっていきますが、心筋梗塞と違って心筋が大きなダメージを受けないので通常、異常Q波は出現しません。各種不整脈(上室性が多い)が見られます。
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概要 | 急性心膜炎の心電図で典型的なのは? 1 aVRでのみST上昇 2 広範囲ST上昇+PR低下 3 深い陰性T波のみ 4 完全右脚ブロック |
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回答 | 2 広範囲ST上昇+PR低下 |
解説 | 心膜というのは心臓を包んで支持している膜のことです。この膜に炎症を生じた状態が心膜炎で、ほとんどは急性の経過をとります。 急性心膜炎(acute pericarditis)の原因のほとんどはウィルスによる感染ですが、細菌、結核の感染のこともあります。肺腫瘍の心膜転移や、膠原病によることもありますが、いずれにしても心膜が炎症を起こしているというのが本態です。 しばしば胸に痛みを感じますが,息を吸い込んだときにその痛みが強くなります。さらに、前屈で軽快する体位依存性の性質も持っています。 特発性やウイルス性の急性心膜炎は通常1週間~1カ月程度で自然に治りますが,再発を繰り返すものや,心膜が線維やカルシウムだらけになって硬くなり,心臓が血液を吸い込みにくくなって,ポンプ機能がうまくいかなくなるタイプもあります(収縮性心膜炎)。 症状としては、炎症ですから発熱や炎症反応の上昇があり、何より胸痛を主に胸部症状を伴うことがほとんどです。心電図上ST上昇を認めるので急性心筋梗塞との鑑別が重要です。 心電図変化は炎症の状態(たいていは改善)とともに変わっていきますが、心筋梗塞と違って心筋が大きなダメージを受けないので通常、異常Q波は出現しません。各種不整脈(上室性が多い)が見られます。
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